2015年3月15日日曜日

APU生の入り口と出口に携わった4年

 私はこのAPUでの4年を通して、二つの学生団体に所属をしてきました。最初の2年間半は、オープンキャンパスを企画・運営を行う学生団体GASSに所属しました。APUという様々な文化が共存するという環境の中で、学生が主体的になって一から作り上げていくオープンキャンパスは、どんな他大学よりも魅力的であったと思っています。そして4回生からSCAという就活のサポートを行う学生スタッフに所属しました。SCAでは主に「キャリ・カレ!」と言われる就活対策イベントを企画・運営をすることや、個別相談を受け持つことが多かったです。また、今年はキャリア・オフィス主催のweekであるキャリア・プランニング・ウィークが開催され、そのスタッフにも参加させてもらっていました。今、こうして考えてみると、APU生になる前の高校生からAPU生の出口である就活という分岐点に携わる学生生活だったなと思います。


GASS

 私は1回生から3回生までGASSに所属し、最後の1年間は代表を務めました。GASSを受けようと思った理由はまさに学生生活の充実のためでした。国際学生が約半数いるGASSは、一からオープンキャンパスというイベントを企画し、最後まで運営を行う団体であり、私には物凄く魅力的な団体でした。もちろんAPUが大好きで色々な高校生や保護者の方々に知ってもらいたいという気持ちも大きかったです。
しかしながら、所属してみて感じたことは、GASSの魅力というのは、行っているオープンキャンパスの質やキャラクターだけでなく、私はGASSの組織運営であると思っています。GASSは、総勢約70名で国内学生:国際学生は64という割合です。そのメンバーをまとめる為と組織の円滑性をあげるために6つの部署に振り分け、部署の上に総務と呼ばれる代表、副代表などが置かれているシステムを活用していました。口で言えば簡単で単純な組織図ですが、GASSというカラーとメンバーのモチベーションを保たせながらいかに運営を行うのかは物凄く難しいことでした。そこで活用したものはPDCAの実践でした。これはGASS設立以来ずっと行われてきたものであり、PlanDoCheckActionを意味しています。イベントの提案から企画書、企画会議、本番、フィードバック、そしてまた提案という細かい段取りを繰り返すことで、GASS全体のモチベーションを維持することと、質の向上に繋げることができました。また、私の代ではCheckの中に新たにPDCAを駆使したフィードバックを導入することで、メンバーの意識向上と組織の発展に貢献することができました。
私がGASSの代表を務めることについて当初は不安ばかりでした。ミーティングは日英両言語でのサポートをすることや、これまで培ってきたGASSという団体と70名というメンバーを背負う覚悟というものが重くて重くて仕方がなかったです。最初の頃はメンバー全員の前で話すことも慣れなかったですが、自分の中の「理想の代表」を思い描き、嘘でもいいから、やり続けることで本物になれるように努力しました。全体ミーティングの前で話している代表が笑顔でなかったら、イキイキしていなかったら、自信をもって話していなかったら・・・・など考えながら、そうするためには何が自分に必要なのかを考えました。その中でたどり着いた答えは、ある程度切り捨てて考える事、一歩立ち止まって考える事、相手の話を全て飲み込んでから返事や反論をする事、根拠や言葉の重みを持たせる為に一つひとつの仕事をしっかり自分に落とし込む事、何があっても全体ミーティングや団体の公では笑顔と自信を持った表情をする事、モチベーションは誰よりも高くなくてはならない事、時には非効率を選択する重要性、信用と信頼を区別する事、最終責任の為疑いの目を絶やさない事、などこれらを身に着けるまでに本当に苦労しました。GASSでの様々なハプニングや壁など本当にたくさんありましたが、メンバーの支えがあってこその自分であったことには変わりはありません。GASSでの教訓は確実に今後の自分に活かされていると思います。


SCA

 私がSCAに所属したのは4回生の5月でした。就活が終わった4回生の有志で集まったメンバーで形成され、キャリ・カレ!などを企画・運営を行いました。私はここで代表を務めることとなりました。SCAで一番苦労したことは、参加者のモチベーションの低さでした。というのも、就活の時期が2015年卒業の頃よりも遅くなり、3月スタートになったことが大きな要因でした。そうした環境の中でどのようにすれば早い段階から3回生に対して就活に興味を持ってもらえるのかを考えました。イベントでは、参加者が参加しやすいようにブースで分けるなど、途中参加OK、お菓子やジュースを置くなどオープンなイベント作りを行ってきました。
SCAのメンバー一人ひとりが行ってきた就活を元に、3回生へのアドバイスをすることで、就活への興味や関心を持たせることができたと思います。イベント時にはアンケートを配布し、それを元にフィードバックを行うことで、就活生のニーズを引き出し、着実にそのニーズに応じたイベントを開催してきました。また、どうしても吸収することのできないニーズに関しては個別相談で吸収し、その他のものに関してはキャリア・オフィスと連携して解決をしてきました。SCAでは確実にGASSでの経験がフルに生かされていたと感じています。SCAも学生主体の団体であり、部署に分けて運営をしてきました。キャリ・カレ!の最終回では参加者は約200名、NHKのカメラが来るほどの規模にまでなっていました。キャリア・オフィス主催のイベントでもこうした規模はこの時期には異例なことでもありました。
また、GASSの時にベンチに座っていた高校生に「APUに入ったらGASSをしませんか?」と話しかけ、その高校生が気づけばAPUに入学し、GASSの試験に合格し、直属の後輩になり、ついには、その子の就活のサポートをすることになった時はなんだか不思議な気持ちでした。まさにAPUの入り口と出口を見てきた4年間でした。自分やその後輩だけでなく、多くのAPU生の悩みや成長をみることができ、本当に良い大学だなと思いました。



こうした経験をすることができたのもAPUだったからだと思います。行動して努力した分だけ確実に比例して結果は付いてきます。APUはそれができる環境がある大学なのだと改めて感じることができました。様々なAPU生はAPUの魅力を国際性が豊であるとか、英語教育が盛んであるなどと言う人が多いでしょう。もちろんそれはAPUの最大の魅力なのかもしれません。しかし、私が思うAPUの魅力というのは「人」だと思います。無論大学のシステムも素晴らしいですが、学生、教授、職員などAPUを形成する最大要素である「人」こそ、魅力だと考えています。特にオフィス職員と学生はありとあらゆる場所で連携しており、多様性に満ちたAPUで共存する仲間として協力しあって生活をしています。こうした環境の中で自分を試すことのできるチャンスなどめったにありません。もしも後輩の方が見ているとすれば、是非APUでは何か一つでもいいので極めてみてはどうでしょうか。絶対に壁はあるし、きついかもしれませんが、必ず充実した時間と大切な仲間と出会えると思います。僕がそうであったように。

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